加藤よ、生き続けて語れ。
加藤智大に死刑判決が下された。
普通に、平和に暮らしていた7人の人の人生を奪った罪は、万死に値するだろう。
だが、加藤。
君はすべてを語ったのか。
「掲示板への嫌がらせを止めてほしかった」「反省しています」
そんな薄っぺらい理由で、君が震撼させた「社会」は、納得するのだろうか。
加藤。控訴せよ。
たとえ控訴審が死刑であっても、それまでの間、生き続けて語れ。
生き恥を晒すより、死んだほうが楽だろう。
だが君は、生きて語るべきだ。
どういう境遇が、君を追い詰めてしまったのか。
君はいったい、何を考えていたのか。
「社会」の姿がどうあれば、君は凶行に走らなくて済んだのか。
君が遺す言葉で、私たちはいろいろなことを考えることができる。
君のような不幸な人を出さない社会づくりのために。
加藤。
控訴して、生き続けて、語ってほしい。
そしてできるだけ多く、君の言葉を遺してほしい。
君が逝ったあとの社会に、多くのヒントを遺すこと。
それは君にとっての、贖罪でもあるのだから。