平成16年5月26日(水) 勾留16日目
昨晩、オーバーステイ3年のインド人が同じ房に入ってきた。
担当さんの話では、「英語・日本語少々」とのことだったが、どちらも「ほとんどダメ」という状態に近い。
「なぜ自分だけふとんにシーツがないのだろう」、「なぜ自分には歯磨きがないのだろう」など、不安は尽きないと思うが、まあ仕方がない。言葉が通じないということは、教えてあげられないのだから。
何とか聞き出したところによると、ジャム州とカシミール州の州境近くの出身で、1978年より軍人だったそうだ。日本では「ヒロシ」という通名を持っていたが、どうみてもヒロシという顔ではない。濃い。
タイヤは何層からか成っているそうで、古タイヤに別の古タイヤからはがした層を貼り付けるとリサイクルができ、それをアジアに輸出するという。
そのタイヤを作る工場で不法就労していたのだ。
そして夜遅く、Tシャツ4枚と手紙2通、切手4枚を持って、兄が来た(面会時間はとっくに終わっていて、荷物だけ預けていった)。
もう遅いので、手紙は明日読ませてくれるという。
【過去の過ちを振り返って】
当初の48時間以内に送検され、10日間の勾留が付くと、ふとんシーツと枕カバーがもらえる。
警察もシーツ交換が面倒だからだろう(ちなみにその後は1か月に1度交換)。