平成16年5月25日(火) 勾留15日目
今日は不法滞在中国人の裁判の日だ。そしてその後、入管に向かう。
なぜもう分かるのかというと、拘置所や入管、あるいは釈放(パイ)の人には、朝方やその前の晩に、「荷物まとめといて」「ふとんのシーツはがしといて」などの、指示があるからだ。
不法滞在には、「面倒見のよい人はトクをする」ということと、「人との出会いを大切にする」ということを教えてもらった。約10年、人との出会いを粗末にしてきた俺は大馬鹿者だ。
イケメンの看守が、不法滞在に「中国では、子供はどこから生まれるのって聞かれたら、なんて答えるの?」と聞いていた。彼女とその話で盛り上がるのだろうか。
「木のまたから生まれるとか、橋の下で拾うとか、鳥が運んでくるとかいう。おまんこから生まれるとは、はっきり言わない」とのことだった。
15時過ぎ、健康診断があった。2週間に1度あるという。
聴音、脈拍のみの簡単なものだったが、私は懸案だったジルテックの処方を申し出た。
ジルテックはないとのことだったので、他の抗ヒスタミン薬を探してくれるということになった。
あと、どうにも痰のからむ感じが取れず、ムコダインもくださいと言っておいた。
保険金詐欺は目薬の処方を申し出たが、駄目だったようだ。
文庫本を2冊重ね、自分のTシャツでくるんで枕にして昼寝したら、寝違えた。
【余白メモ】
芥川の短編 「アグニの娘」 を読んだが、途中ページがなくなっていた。
「破壊をやめ建設を案ずることは、真の建設ではないと察する」