いよいよ明日、逮捕。
明日わたしが逮捕されることは、さきに公開したとおりである。
なんの自慢にもならないことは、重々承知しているが、しかしながらわたしは、「中」で、非常に得がたい経験をした。そこにあるのは、立場こそ違えど、生ぐさく、血生ぐさく、泥臭く、愚鈍にのたうち、うごめき、息づく、人間の姿である。
あなたがこうしている瞬間にも、全国の留置場や拘置所、刑務所に入っている人間がいる。
また警察官、検察官、裁判官、弁護士、刑務官、保護観察官といった人々は、忠実にその職務をまっとうしている。
「中はこうなっています」式に、留置場を紹介した本は、今までにもあった。
しかし日記形式で日々を綴り、情景を描写し、心中を書き留めたものは、インターネット上にもかつてなかったと思う。
わたしは何かを提起したいわけではないし、論ずるつもりもない。
このblogが、皆さんの好奇心の糧となってくれれば、それで幸いである。
わたしはこのblogで、日記を忠実に再現した。よってこの日記の読者は、同じ体感時間でもって留置場生活を、追体験できるだろう。
しかしながらプライバシーについては、登場する本人たちの社会復帰の妨げとなることがないよう、十分な配慮をした。よって本文中では特に触れていないが、被留置者の身分事項については、意図的に改変を加えた可能性がある。その点はご了承いただきたい。
ちなみに私はこのGWを、ぶっ通しでこの日記の転記に充てた。
その甲斐もあって、結末までの全ての日記を打ち込み済みで、それらは自動公開機能により、1日も欠かさず、更新されていく。
この日記は、いずれ終わる。
どのような形で終わるのかは、日を追って読み進めていくうちに、おのずから明らかになる。それまでの間、存分に楽しんでいただきたいと思う。